日英合作作品 9⋅29

僕の名前はルシアン

僕の名前はルシアン

愛が欲しいなら僕の部屋に来ませんか? 愛が欲しいなら僕の部屋に来ませんか?

Introduction

写真家・大山千賀子が
「僕の名前はルシアン 」を
制作したかった理由

誰もが 心の片隅に持っている「孤独」
誰もが 心の奥底で 必要としている「愛」
普通の形で「愛」を描くのではなくて、 突起した形で描きたい
恋人同士を描くのではなく、「一瞬の愛」を描く
そんなテーマが 頭の中でぐるぐる回っていた時、 世の中で事件が起こった。
世の中によく知られている事件だ。 その男は言葉巧みに女たちを自殺に追い込んだ。
大山千賀子は写真家でありイリュージョニストだ。 そんな事件からインスピレーションを得て、 おとぎ話のような 「一瞬の愛 」を美しい映画に 仕立て上げた。

Story

実際にあった事件にインスピレーションを得て描いたオリジナルストーリー

自殺願望を抱えた若者たちが同じ願望を共有するサイトで知り合うところから始まる物語を描く。

愛を求める孤独な10代の少女が、インターネットで「ルシアン」と名乗る理想的な男と知り合う。同じころ、ある連続殺人犯を追っていた警察は、同じ犯人が手を下したと思われる、3人目の女性の全裸遺体を発見した。遺体に暴行の痕跡はなく、犯行動機もわからないままで、捜査は難航していくが……。

About The Movie

「僕の名前はルシアン」は、さまざまな要素が混じり合っている群像劇である。大山千賀子は群像劇が好きなのだ。一人の主人公を最後まで追うのではなく、周りの人間を描き、彼らによって社会を構築して行く。

この映画は一組の家庭とその家族を取り巻く人物で描かれている。なぜ家族がそれらを必要としているか?仕事を人生と重ねている夫。満たされない気持ちを宗教に求める妻。うまく人生を退き切ろうと努力している姉。一歩踏み外したことで家族のみんなから危険視されている妹。
この家族と家族を取り巻く人々で物語は構成される。
また、写真家としての大山千賀子のライフワークとして「裸体」への取り組みがある。彼女の作品には必ず「裸」が登場する。「裸」は雄弁だからだ。
我々が纏っている肌の質感、テクスチャー、肌が持つ歴史。それらに魅了されている。自分として所有する唯一のものだからだ。



Behind The Scenes

この映画制作に6年もの歳月を要したのは大山の映像に対するオブセッションである。

初めて取り組む長編映画としてはとても大変なものだった。途中、女優の降板、カメラマンの立ち去り、録音部など、今まで経験したことのない世界が待っていた。しかし最後まで仕上げられたのはなんと言っても美術の磯見俊裕、撮影監督の市川修、物語を引っ張ってくれる情緒豊かなサウンドトラックを作曲してくださった篠崎正嗣さん。そして最後まで力強く演じて下さったキャストの皆さんの熱意だと思う。

大山は6mの深さのタンクを求めてロンドン迄水中撮影に出かけてしまった。エセックスというロンドンから東に1時間のところに天井も開くプールが存在していた。水中撮影のためのタンクで、クレーンで車を空から落とせる仕組みになっている。我々の撮影には訓練されたダイバーが2名タンクを背負って水底でスタンバイしていた。

最後に「僕の名前はルシアン」のキャスティングには時間がかかってしまったこと。いくつもの事務所に電話をかけ、訪問し、ルシアンのイメージを求めた。ルシアン探しには何ヶ月も要した。最終的に柳俊太郎を選んだのはワングランスだった。遠くに立っている彼を見た瞬時にルシアンだと思った。女を騙す癖のある役なのにこの役をやりたがる俳優は思った以上に多かった。
男ってそういうものなんだね。あとは事務所の問題だけだった。



Cast

栁俊太郎
Shuntaro Yanagi 栁俊太郎 ルシアン
Comment

昼間は鉄工所で働く青年。 赤く熱された鉄の塊をハンマーで叩く毎日。無口で真面目。 家族も友達もいない不思議な男。 寂しいのか寂しくないのか自分でもわからない。 でも自分はほかの人とは違うと言うことは感じている。 自分の知っていることは悪いことなのか?それとも人を助けているのか?「俺は?俺は?いったい誰なんだ?」

大鶴義丹
Gitan Ohtsuru 大鶴義丹 三木谷哲史(刑事)
Comment

警視庁第一課 刑事。姿の見えない犯人を追いかけている第一課の刑事。遺体からは衣服や証拠品は一切残されていない。全裸で手首にリストカットがある。部下から「自殺でしょうね?」「裸でか?」「裸でリストカットして自分を晒し者にするのか?」三木谷はこの一連の連続全裸事件に疑問を持っている。

定岡正二
Syoji Sadaoka 定岡正二 山口英二(実業家)
Comment

ある会社の重役。出勤には運転手付きの車がお出迎え。常に携帯でビジネストークをしている。 家族との会話はない。友人はいないが仕事が彼の精神を満たしている。 妻の千枝子がエロ教祖に恋心を持っているのもわかっていない。

福永里未
Satomi Fukunaga 福永里未 山口あかね
Comment

高校入試で失敗。親から見放される。姉はすでに一流大学 法学部に進学している。父は忙しい商社マン。母は暇を持て余して変な宗教に凝っている。友達はインターネット。インターネットで時々自殺サイトを訪問している。ある日「僕と新しい世界に行きませんか?」とメッセージが送られてくる。

菜葉菜
Nahana 菜葉菜 真希
Comment

不運な生まれでもユニークな性格をしている。世の中を俯瞰する鋭い眼力を持っている。自殺サイトと自殺の予行演習の繰り返し。親に捨てられ、養護施設で育った。ピンサロで一生懸命働いてお金を貯めている。生きていくビジョンに乏しく一定の場所にとどまることができない。

大島葉子
Hako Oshima 大島葉子 山口千枝子
Comment

千枝子が一番大切にしているものダイヤモンドと世の中の常識。ホテルのような朝食を作ること。忙しい夫にかまってもらっていない。近頃はやりのエロで病気を治癒するという新興宗教にはまっている。近所のざぁますおばさま達にどう思われているのか気になって仕方がない。

西野翔
Sho Nishino 西野翔 深山紗英子(ルシアンの同僚)
Comment

ルシアンの同僚で事務員。同僚の仁科と恋仲にあるがルシアンに不思議な魅力を感じてある日、工場の2階で仕事をしているルシアンを訪ねる。

ウダタカキ
Takaki Uda ウダタカキ 長久保翔(刑事補)
Comment

自殺であるかのような裸体が湖や川辺で発見される。暴行を受けたあとなどないことから 自殺と断定するが、上司の三木谷からは「裸で自殺をするのか?見せ物じゃあ、あるまいし」と詰められ、揺らぐ。 果たして裸体の遺体は殺害されたものなのか。

恒吉梨絵
Rie Tsuneyoshi 恒吉梨絵 山口優里
Comment

要領がよくて人にきにられる術を知っている。一流の大学に就職して一流の人生を歩こうとしている。何が一流なのかはどこに基準を置くかだ。今は英二のような都合のいい男を見つけるか、一流企業に就職するか・・・

田邊和也
Kazuya Tanabe 田邊和也 ポン引き
Comment

ピンサロで雇われているポン引き。原宿で迷い子たちに目をつけ、ピンサロ嬢として 働かせている。ティシュー配りを行いながら原宿の陸橋のあたりを常にうろうろとしている。

酒向芳
Yoshi Sakou 酒向芳 警官
Comment

あきる野市の警官。普段は事件が少ない。特に 阪神のファン歴は30年。

風間晋之介
Shinnosuke kazama 風間晋之介 仁科正次(ルシアンの同僚)
Comment

鉄工所の工員。事務員の紗栄子の恋人。 紗栄子が最近ルシアンに接近しているのでヤキモキしている。

丸山昇平
Shohei Maruyama 丸山昇平 ピンサロ店長
Comment

ポン引きを雇って常にニューフェイスを探して店の繁盛させている 腕利き。ニューフェイスはいつも自分でテストしてから雇うことにしている。

結城貴史
Takashi Yuki 結城貴史 ポン引き
Comment

ピンサロで雇われているポン引き。手下のポン引きに目当てを つけさせ、店へと誘導するチーフのポン引き。いつも原宿あたりを うろついている。

Hiroyuki syoji 庄司浩之 エロ教祖
Comment

エロで病気や悩みを治癒するというあやしい教団を運営している。 連続裸体殺人事件の犯人と報道される。

Staff

監督・脚本| 大山千賀子 Chikako Ohyama
Comment

この映画の構想を浮かべていたときにある事件が起こった。あの事件から自分の心の中に 宿していた塊が流れる水のように文字になっていき、生を得はじめた。心の中に潜んでいたピースがつながりはじめたのだ。長編映画を作るのは初めての経験。だから抱いているイメージをできるだけ忠実に映像として表現したかった。そしてユーロスペースでの上映が頭に浮かんだ。それが実現できて本当にうれしい。憧れの映画館での上映です。見てくださる方々と心を瞬時でも共有できたらと思っています。

美術| Toshihiro Isomi 磯見俊裕
音楽| Masatsugu Shinozaki 篠崎正嗣
撮影| Osamu Ichikawa 市川修
編集| Keita Hoizumi 保泉圭太
照明| Mitsuo Watanabe 渡辺光雄
助監督| Hideaki Jimbo 神保英明
プロデューサー| Shiro Oiwake 追分史郎
プロデューサー| Tony Humphreys トニー・ハンプリーズ
エグゼクティブプロデューサー| Akio Sasaki 佐々木昭夫
エグゼクティブプロデューサー| Kikue Shimizu 清水菊江
エグゼクティブプロデューサー| Ajay Nehra エイジェイ・ネハラ

Comment

今日、拝見できて良かったです。とてもまっすぐな映画で優しくみれたと思います。どこか懐かしくもあり80年代、90年代の良い意味でのピンク映画の自由さとよく似た清々しさを感じました。アカネのモノローグは言葉が幼く説明的なところもあるかと思いますが、とても有効で、視点もわかりやすいかと思います。ただ、もう少し見る人を信じて間を感じられるように厳選した方が良いかも、と思いました。ラストのみんなの欠伸の演出は好きです。面白かったですよ。上映に向けてまだまだ大変かと思いますが是非素敵な上映がなされることを祈っております。

磯見俊裕 (美術)

大山さん 長編拝見しました。前半の不思議な感じが大山さんの世界観があって特に良かったです。長編としてのストーリーがきちんとあるので、最後まで飽きることはありませんでした。クライマックスも好きです。ジャーナリスティックなテーマを大山さんのアート感覚で作った作品で、あまり見たことのないテイストでとても好きです。あと、音楽、音響もいいですね。ちなみにチラシが見られなかった。ありがとうございました。

田代浩史 (電通 クリエイティブ)

良かったですね。時間とお金をかけて完成したのですからたくさんの人に見てもらいたい。十分準備してね!私の中でも決して古くならない映画です。死体が美しく象徴的。オフエリアが流れていくー座間の事件は深く心につきささっています。

下重暁子 (作家)

「よかったです」「すごく好きな作品です」

唐田えりか (女優)(フラームマネージャー(談))

昨日はありがとうございました。面白かった、というよりはズシンと重いものを感じました。感想シートは後ほど送らせていただきます。制作6年と伺いましたが、昨年か一昨年か、小田急沿線で自殺志願の人間が殺される事件があったように思いますが大山さんの映画は事件より先に暗示的に撮り始めていたんですね。時代に対する暗示的なものを感じてびっくりしました。お時間ができたらお会いしたいです。鶴川まで伺います。

松田浩一 (ジャーナリスト)

こちらこそ、ありがとうございました 心の闇について考えさせられました。日本はこれだけの自殺大国ですから、スゴいものがあるのでしょう、、、また、ぜひお茶でもいたしましょう

田村祥子 (モデル)

ルシアンという事で、ひょっとして…と思いつつ、ほぼ寝て居ない寝不足状態で伺いったのですが、眠くなるどころか、どんどん引き込まれて。心の中で語りながら展開してゆくストーリー。チカさんのセンスの良さで単にドロっとした物ではなく、ヨーロッパの映画のようなアート作品を観賞させて頂きました。私の単なる感想なので、チカさんの意図する所と違って大勘違いだったらお許しを。夕食を食べながら、廉に話しましたら、行けなかった事残念だったと。かなり盛り上がった夕食タイムでした。私ももう一度観たいです。ハァーイ。結構衝撃を受けました

真壁美枝子 (茶人)

ありがとうございました。 前よりだいぶ進化して驚きました。どこが違うのか、即座には、わかりませんが、メッセージは伝わってきました。山本さんもよかったと言ってました。長い長い挑戦ですね。上映とか、ネットフリックスと契約とか、ハードル高いんですかね。みんなどうしてるんでしょうね。

雨宮隆 (BBMEDIA プロデューサー)

でも観ている間ドンドン引き込まれていきました。アヴァンギヤルトな作品でした。音楽と効果音が映像に合ってて結構興奮しました。

前田みのる (スタイリスト)

PCで観るのと大きな画面で観るとこんなに印象が変わるものかと思いました。
同じバージョンですよね?

皆川伸一郎

チカ監督
今日はお招きくださってありがとうございました。帰りに試写会を見た河合正人さんとお茶飲みながら話したのですが、監督は若い人のことを良く理解してるね、ということでした。俳優たちはちゃんと魅力的だねという点でも一致しました。河合さんが上げたネガティブな点は音があれ程大きくい必要はないのではないかといってました。特に重低音は脅かし過ぎかもと。多少サウンドとも関係しますが、予想と違っていたのはもっと淡々としたアートフィルムを想像をしていました。でもメロディやアレンジは美しいと思いました。
といいつつも、主人公の2人が魅力的に撮れているので2時間があっという間に過ぎてました。退屈はまったくしない美徳にあふれていて、そこはやはり監督のセンスの良さと情熱の賜物だと思います。

売野雅勇 (作詞家)

本日は貴重な時間をありがとうございました。冒頭部分は観れず途中からでしたが、ルシアンもミミもミミの家族も全ての人の根本的な部分(愛に飢えていること)は人間みんな同じで表現の仕方が異なるから人の気持ちが離れたり、くっついたり、憤りを感じたりするんだと映画を通して感じました。愛の形を知るための冒険というか、真の愛とは何か、愛してるの言葉だけでは通じる人と通じない人、そこを乗り越えて感じる気持ちということが、自殺志願者が増えているこの世の中とリンクしていて、すごく心をうたれ、考えさせられる映画でした。

菊池香菜 (美容師 30歳)

久々にお会い出来て素晴らしい作品を観せて頂き嬉しかったです♪途中、リストカットやらグロテスクな場面が有りましたが画像や色彩が相変わらず鮮やかで綺麗でした!流石チカさん!と思いました。早く一般公開出来る日を楽しみにしてます。追加 寄り添って人殺す死なないルシアンの方が目に焼き付いた罪悪感で人生一生彼は辛いと思うのです。亡くなってしまえばそのままだしね、、。なんて帰り道に考えてました、、。

膳真由子 (主婦 元バレエダンサー)

鑑賞後に、ずっと脳内で音楽が鳴りやまず、壊れていく人間の心理の塊が胸の奥を浮遊する感覚があった。90年代っぽいファッションや描写は懐かしく感じ、繁華街・川・郊外など目まぐるしく変わるシーンは、観ていて心地よく、飽きることがなかった。特に刑事が迷走するシーンは観ていて楽しかった。
ナレーションの声に力強さを感じない部分があったのは残念だったが、裸で食事するシーンや空気感は、デヴィッド・フィンチャーの『セブン』を彷彿させた。

青山哲也 (40代前半・男性)

小説のようなモノローグと鬱々とした音楽が、独特な狂気と妖美な世界観を演出していました。結末に余白を持たせることで、ルシアンのその後が気になる終わり方だったのと、茜の最後は予想外でした。
映像としては全体的な色のトーンが世界観を演出しているように感じたのと、裸で食事をするシーンへのこだわりを感じました。手首を切るシーンなどは刺激が強く、全体的に好みが分かれそうです。
鑑賞後の印象としては、一般的な若い層を取り込むのは厳しい気がするので、ターゲットとしては文学を好む方や、少し上の世代といったイメージでした。沢山のきゅうりをカットしているシーンが一番狂気じみていて印象に残っています。

山本悦子 (30代前半・女性)

孤独におもいがちですが映画を拝見して自分自身家族の愛に気づき、自分を卑下して逃げていたことにも気づきましたし、家族の中での劣等感や逃げたい気持ち、誰かに縋りたい助けてあげたいなどの感情を抱きあかねに共感しました。4人目の犠牲者が浮かんでいる時の愛してるよとあかねにいう2回目のあいしてるに気持ちが揺れました。切ない愛を感じました。警察官と刑事さんの部下が真面目に仕事をこなすタイプで上司が感覚派で動く感じも社会の中であるように感じておもしろかったです。映画館で感じる映画の音も好きで日常の物音が心地よく素敵でした。
それぞれの孤独と愛が入り混じっていてどの登場人物にも共感できる部分があり、忘れられないと思います。
長文失礼いたしました。
友達と観に行きます。
またお会いできるよう頑張ります。

国尾あかね (モデル)

Theater

関東・甲信越
都道府県 劇場名 電話番号 公開日 前売
東京 ユーロスペース 03-3461-0211 9/29(金)
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Talk Show

9/29(金)#大山千賀子 司会 らぶ平(落語家)
9/30(土)#大島葉子(俳優)
10/1(日)#売野雅勇(作詞家)
10/2(月)#油井昌由樹(俳優・夕日評論家)黒澤映画でレギュラー出演
10/5(木)#手塚眞(ビジュアリスト)
10/6(金)#ウダタカキ(俳優)#結城貴史(俳優)予定
10/7(土)#四方義郎(ファッションプロデューサー)
10/8(日)#ドン小西(ファッションプロデューサー)#高見恭子(タレント)
10/9(月)#菜葉菜(俳優)
10/10(火)#萩原朔美(俳優・詩人・教授)
10/12(木)#林海象(映画監督)

Interview & Cast/Comments

『僕の名前はルシアン』
栁俊太郎 オフィシャル・インタビュー&キャスト・コメント解禁

「Vogue」などのファッション誌を中心に活躍し、資生堂の企業 文化誌「花椿」に掲載された犬の未発表写真が第35回朝日広告賞 でグランプリを受賞した写真家で映像作家の大山千賀子が、実際に あった事件にインスピレーションを得て描いたオリジナル・ストー リー『僕の名前はルシアン』は、自殺願望を抱えた若者たちが同じ 願望を共有するサイトで知り合うところから始まるミステリー。 この度、今回が映画初主演作となった栁俊太郎のオフィシャル・ インタビューが解禁となった。

栁俊太郎

1991年5月16日生まれ、宮城県出身。
2009 年に第24回メンズノンノモデルオーディションでグランプ リを受賞。パリ・コレクションやミラノ・コレクションなどに出演。 2012年に俳優デビュー。世界190ヵ国に配信された Netflix「今際 の国のアリス」をはじめ、映画やドラマで話題作に続々出演。 2022年は10本以上のドラマ、映画に出演。2023年7月期テレビ 朝日連続ドラマ「ハレーションラブ」に出演中。2024年1月19日 全国公開、映画『ゴールデンカムイ』二階堂 浩平•洋平役でメイン 出演。

監督に「美しいサイコパスのルシアンにぴったり」と 言われたというのは、栁さんがミステリアスというこ とだと思いますが、役者としてはそう言われて嬉し かったですか?

そうですね。嬉しい反面、期待に応えられるのかなという不安が ありました。自分の中でそういう要素があるのかどうか全然分かっ ていなかったので、不安のほうが大きかったですかね。

『冷たい熱帯魚』とかよりかはグロいシーンは少なく て、美しく描いていますよね?

それは大山さんの作品の素晴らしいところだと思うし、大山さん が描きたかったことだと思うので、そのイメージに僕が合ったとい うことだと思います。本作を観た時に大山さんが描いていた画が伝 わりましたし、僕自身そこに入れて一つ新しい自分の見え方という か、可能性が広がったなという気はします。

「今際の国のアリス」ではスキンヘッドにされました が、ルシアンは、長髪が似合っていましたね?

そうですね、これでスキンヘッドだと怖すぎるので(笑)。

ホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』が公開 されたのは2019年で、本作はそれより前の2013年 に撮影されましたが、サイコパスを演じるにあたっ て、参考にした実在の人物や架空のキャラクターはい ますか?

大山さんと話して、そういうものを準備していくと、どっかバレ ちゃう気がして、僕は特に準備とかはしなかったです。「暴れた時 に栁くんがどう動くのか見たい」というのは言われていたので、と にかく現場で感情のままに暴れて動くことを意識しました。
美術の磯見俊裕さん(『ラーゲリより愛を込めて』)に雰囲気を セットで作っていただけたので、現場に入ったら、暗く冷たい空気 が流れていて、セットに助けられました。

サイコパスの男の、職場の工場で黙々と作業する一面 が描かれたシーンもあったのは、役を演じるにあた り、やりやすかったのでしょうか?

工場で作業している中で沸々としたものが育っていって爆発する という物語なので、工場で作業している姿っていうのは、爆発する までの助走です。ルシアン的にもそこで辛い感情だったり、いろい ろなネガティブなものを吸収したので、なくてはならない一部なの かと思います。

ルシアンが鏡に向かって話しているシーンは、難し かったですか?

あれは面白かったです。鏡を見て話すシーンって、『タクシード ライバー』のデ・ニーロもそうだし、『ロード・オブ・ドッグタウ ン』の主人公がスキンヘッドになる時など、昔からいろいろな映画 であるじゃないですか。鏡に向かって自分に話すって、その物語の 覚悟を決めるシーンというイメージがあります。ルシアンは絶対二 重人格なんですけど、その人格が違うもう一人の自分に話しかけて いるシーンで、そのシーンは、「映画を録ってるな」という感じで、 楽しかったです。

本作は、ちょっと文学的な部分があるというか、ルシ アンが自分のことを「おいら」と言うのにはびっくり したのですが、自分を「おいら」と呼ぶという設定か ら、演じる上で何かヒントを得たりしたことはありま すか?

独特の大山さんワールドなんだろうなと思いました。大山さんが 大山さんの男性像と混ぜるのが面白いと思ったのではないかという 印象です。

ルシアンが「愛してるよ」と言う時は、女性にでな く、何か具体的でない対象に対しての怒りを感じたり もしたのですが、どのようなことを考えて言っていま したか?

ルシアンって本性を見せないんですよ。名前も偽名で、ネットで しか自分の存在価値がないと思っている人間で。その「愛してる よ」っていうのもどこかルシアンの中のロマンチックな部分という か、そういうのを得られていないから一人で叫んだりしている。何 も得られていないからいろいろなものが不足しているんですよね。 「愛してるよ」っていう言葉も言われたこともないし、言ったこと もないし、寂しさからくる叫びだったと思います。

ルシアンの「幸せにしてあげるよ」という言葉も、 ぶっきらぼうに聞こえましたが、それをパソコンで読 んでいる女性は、自分の好きなように読むので、甘い 言葉に聞こえることもあるのかなとも思いました。パ ソコン上のやりとりのナレーションの収録に関して は、どのように考えて臨みましたか?

どこか別の自分がいて、そいつにやらせている、自分の魂を操作 しているくらいじゃないと、あんなに人を殺せないし、殺した時に そんなことを言えないと思います。僕の中では、それぐらい振り 切って言っていました。

ルシアンが人を殺した時にどういう表情をしたかは想 像しかなかったかと思いますが、それは脚本のト書き には書かれていたんですか?

覚えていないですが、ト書きのようにはやっていないと思いま す。その時思いついたアイデアでやっていた気がします。

2013年に撮影したとのことで、10年経って幻の初 主演映画が渋谷のユーロスペースで上映されることに なり、どういう心境ですか?

10年前の社会に向けた作品が今この現代にどう響くのか、大山 さんが伝えたかったものが、今の人たちに届いた時にどう広がって いくのかが楽しみです。

読者にメッセージをお願いします。

「この映画は皆さんに楽しんでいただける映画だと思います」と いうふうに出た責任上言わなくちゃいけないのは分かるんですけれ ど、それもなかなか口に出しづらいくらい当時の社会に踏み込んだ 作品なので、その深さ、痛々しさを見た人には味わってもらえれば と思います。 今作れない作品だと思うので、こういう映画は画として楽しんで いただくだけで十分だと思うんです。感情だとか深い話をし出すと 多分吸い込まれちゃうようなそのぐらい危険な映画だと思います。 その危険な世界に興味がある方は、観てほしいなと思います。


また、キャストの菜 葉 菜、大鶴義丹、大島葉子、定岡正二のコメ ントが到着した。

あかねの友達・真希役:菜 葉 菜

大山千賀子監督!
10年余の年月を経てよくぞ完成させてくださいました。 先ずはおめでとうございます!と心から言わせてください。
試写を観て驚きました。
想像を遥かに超えた映像美に溢れ濃厚に味付けされたサスペンス に時を忘れてしまうほど。 他に類をみない珠玉の映像美をぜひ,劇場で堪能してください!

刑事・三木谷哲史役:大鶴義丹

監督が望んだのは、死の世界に惹かれる犯人と、生に執着する刑 事(私の役)の、異なる日常の横顔だった。
連続殺人犯を追いながら、刑事は取り憑かれたかのように、暴飲 暴食と、性のはけ口を求める。
犯人、刑事、二人の持つリビドーは全く異なっている。だが刑事 は、犯人を追えば追うほどに、自分の中にある、死の匂いに気がつ く。
もしかすると、死に惹かれているのは自分で、犯人は他人を殺し ながらも、実は、生に執着しているのでは。
しかし、その内面の逆転を、どこまで表現し切れていたかは、未 だに疑念は残っている。

あかねの母親・山口千枝子役:大島葉子

家族みんなが、それぞれ悩みを抱えていて歯車が噛み合わない。
千枝子は何不自由なく裕福な家庭に育って結婚もし、娘も2人い るのに孤独で愛に飢えていて、その捌け口になるものが違うだけ で、あかねと同じ。
一見幸せそうに見える家族でも、内情は分からない。
それはいつの時代にも、誰にでも大なり小なり当てはまることだ と思う。
母でありながら、女でもあり、ある意味、一番幼い、世間知らず の人だけど、嫌味な女ではなく、共感できる部分を大切に演じたと 思います。

あかねの父親・山口英二役:定岡正二

出演オファーが来た時、正直「なぜ自分に」と思いましたが、娘 の親である一方で、実業家でもあるキャラクターを演じるために、 両方の側面をバランスよく演じるようにしました。特に声のトーン を意識しました。
監督の情熱が詰まった、社会性溢れる作品をぜひ劇場でご覧くだ さい。

Publication Information

映画ナタリー編集部

柳俊太郎が美しいサイコパス演じた
「僕の名前はルシアン」公開、
「独特な世界をぜひ」

「カラダ探し」などで知られる柳俊太郎の初主演映画「僕の 名前はルシアン」が9月29日に公開。柳のコメントが到着した。

 

写真家で映像作家の大山千賀子が実際の事件にインスピレーションを受 けて制作した本作は、自殺願望を持つ若者たちがその願望を共有するサ イトで知り合うところから始まるミステリー。愛を求める孤独な10代 の少女あかねは、インターネットでルシアンと名乗る理想的な男と知り 合う。同じ頃、ある連続殺人犯を追っていた警察は、同じ犯人が手を下 したと思われる3人目の女性の全裸遺体を発見。遺体に暴行の痕跡はな く、犯行動機もわからないまま捜査は難航していく。


美しいサイコパスを演じられる俳優を求めていた監督の大山が、柳をひ と目見た瞬間にルシアンだと思いオファー。柳のほか、菜葉菜、大鶴義 丹、大島葉子、元野球選手の定岡正二もキャストに名を連ねた。


柳は「この作品は約10年程前に撮影していて、その時は大山さんの熱 い想いに応えられるかというプレッシャーはありましたが、役者として の当時経験がまだ浅い自分に興味を持って頂き率直に嬉しかったです。 ルシアンという現代社会が生んだモンスターを演じるということはとて も恐怖があり、感情を理解することに苦しむこともたくさんありました が、現場では怖くて離れていきそうなルシアンの感情を離れないように 抱え込むよう意識しました」と回想。「丸裸になった感情をみられるこ とはちょっと恥ずかしくもありながら精一杯演じましたし、大山監督の 独特な世界をぜひご覧ください」と伝えた。現在YouTubeでは予告編 が公開中だ。

日英合作映画「僕の名前はルシアン」は東京・ユーロスペースほか全国 で公開。撮影を市川修、照明技師を渡辺光雄、美術を磯見俊裕、音楽を 篠崎正嗣が担当した。

柳俊太郎 コメント

この作品は約10年程前に撮影していて、その時は大山さんの熱い想い に応えられるかというプレッシャーはありましたが、役者としての当時 経験がまだ浅い自分に興味を持って頂き率直に嬉しかったです。
ルシアンという現代社会が生んだモンスターを演じるということはとて も恐怖があり、感情を理解することに苦しむこともたくさんありました が、現場では怖くて離れていきそうなルシアンの感情を離れないように 抱え込むよう意識しました。
役者を始める前から観に行っていたユーロスペースで上映していただけ るということは自分にとってとても嬉しいことです。 インディペンデントの作品といえばユーロに観に行くという印象があっ たので、自分の作品が上映されると思うととても感慨深いです。
約10年くらい前に撮影したのですが、その時の丸裸になった感情をみ られることはちょっと恥ずかしくもありながら精一杯演じましたし、大 山監督の独特な世界をぜひご覧ください。

Interview

大山千賀子監督
オフィシャル・インタビュー

「Vogue」などのファッション誌を中心に活躍し、資生堂の企業 文化誌「花椿」に掲載された犬の未発表写真が第35回朝日広告賞 でグランプリを受賞した写真家で映像作家の大山千賀子が、実際に あった事件にインスピレーションを得て描いたオリジナル・ストー リー『僕の名前はルシアン』は、自殺願望を抱えた若者たちが同じ 願望を共有するサイトで知り合うところから始まるミステリー。
この度、渋谷・ユーロスペースにて、9月29日(金)~10月12日 (木)に連日18:30より公開されるのを前に、大山千賀子監督のオフィ シャル・インタビューが到着した。

監督・脚本:大山千賀子

奈良県吉野郡生まれ東京藝術大学美術学部大学院研究科を経てロ ンドン大学ゴールドスミス校で映画術を学ぶ。
【フィルモグラフィー】短編映画「霊柩車の男」は ShortshortsFilmFestival&Asia、NY Indeoendent FilmFestival、HuescaInternational Film Festival(Spain)、サン パウロ国際映画祭短編映画部門に正式出品短編映画、「Last Ecstasy」満島ひかり主演はShortshorts Film Festival&Asia、札 幌国際短編映画祭、NY Indipendent FilmFestival ,WTOs lnternational Film Festival(Norway)、Athens International Short Film Festival(Greece)に正式出品、短編映画「異邦人」が ある。『僕の名前はルシアン』はアジアン映画祭正式出品、MED Film Festivalにおいて観客賞を受賞。その他の受賞に「朝日広告 賞」「NY Clio賞」「APA賞」「キリンコンテンポラリーアワード」 などがある。

監督の来歴をお教えください。

20代でロンドンに行った時ですが、(高校でダンス部だったこ ともあり)まずコベントガーデンバレエ学校にでマト・マトックス という先生のクラスに入りました。バレエ学校には掲示板があり、 さまざまな情報がいつも貼られていました。ある日その中にモデル 募集があったので、応募したら運よく合格しました。そして男性ダ ンサーに抱えられている写真がVOGUE LONDONに載ったんで す。その後もバレエをしながら次々といろいろなモデルの仕事をし ました。日本航空のモデルやクラーク・シューズなど。そのうちい ろいろなフォトグラファーと知り合って、手伝っているうちに、 フォトグラファーになりたいと思いました。私にとってロンドンは この上なくエキサイティングなところでした。
ロンドンのモデルたちとテスト撮影した写真が日本の雑誌「コマー シャルフォト」や「流行通信」に掲載され、ロンドンでは 「VOGUE」や「NINETEEN」の表紙も飾ることができました。「レ ナウン」「ユニチカ」さんらがロンドンまで来てくださって撮影を したり、ロンドンの新聞のデイリーニューズやデイリー・ミラーな どのファッションの撮影をしたりしました。
東京からのオファーも増えてきたので一時帰国のつもりで東京へ 戻りましたが、思いの外たくさんのお仕事をいただき、そのまま居 座ることになってしまったのです。
動くイメージの撮影を始めたのは、インターゴールドのCMだっ たと思います。その仕事が好評だったこともあり、その後はAOIや 東北新社からも仕事が来て、資生堂やトヨタなどのキャンペーンの 撮影もこなしました。その後、写真を原点から考え直したくて東京 藝大に入学しました。養老孟司先生のゼミをとっていたのもその頃 です。アートとしての写真や現代美術が面白くなって、「残像の中 で聞く現代音楽」という作品シリーズをしばらくやりました。その 時はCMとは全く関係のない写真をインドに撮影に行ったり、マ レーシアのジャングルで虫の声を録音したりと今までの世界とは全 く異なる領域に身を置いていました。それらの作品展はロンドンで はICA、パリでは日本芸術会館や清水寺、東京都写真美術館でも行 い好評だったと思います。それからしばらくしてロンドン大学ゴー ルドスミス校に行き、本格的に映像の勉強をしました。

「今生きている自分と今起こっている現象を作品にし たい」と制作活動をしているとのことですが、本作で 描きたいと思ったのはどういうことですか?

まず、念頭にあったのが日本は自殺国ということでしょうか。切 腹という歴史も多少は影響しているのか、仏教という宗教からきて いるのかまだ自分には定かではありませんが、日本では他国に比 べ、多くの人が自殺という死に方をするという記事が段々と目に 入ってきて、オリジナル・ストーリーの映画を創作することを考え 始めました。

ルシアン役を演じた栁俊太郎さんとの出会いをお教え ください。

ルシアン役は、若い男性に演じてもらいたいと思い、若い男の子 を探し、東京中のプロダクションを回りましたが、イメージに合う 俳優が何ヵ月も見つからず困っているときに、栁君が現れました。 彼を一目見た瞬間に、「彼だ!」と思ってお願いしました。

ライフワークとして「裸体」への取り組みがあるそう ですが、本作ではどのように取り組みましたか?

裸体にこだわる理由は、「裸体、これしか私たちは持っていな い」からです。若い頃から裸にはこだわっていまして「自画像」と いう裸の写真集も出版しています。今後も何か作品を撮る時には人 間の裸を入れたいと思っています。それほど裸は私にとって大切な ものなのです。そして安心できるビジュアルでもあると思っていま す。裸は雄弁です。本作では、「自分の欲望を遂げるためには自分 も女も裸になる」という設定にしました。

水中撮影にもこだわり、6mの深さのタンクを求め て、イギリスのエセックスで撮影を敢行したそうです が、イギリスでの撮影はいかがでしたか?

ヘアメイクはクレア・ウィリアムズという方がやってくださった のですが、自分でも潜って血液の濃さなどを研究されました。彼女 のメイクアップ・アーティストとしてのこだわりには感銘を受けま した。またプロのダイバーが2名水の底に待機しており、俳優が苦 しいと合図を出すと、すぐさま酸素を与えに行くというやり方に なっていました。

本作の見どころはどこだと思いますか?

栁が演じるサイコパスと女との接点です。あと、スマホを神格化 している若者たち、宗教に凝っている母親、家庭をかえりみない夫 など、現代社会をベースに描いています。人はみなエキサイティン グな人生を望んでいるかもしれないですけれど、「幸せは退屈なも のでもあり、凡々としたものだ」というテーマも描きたく、登場人 物は劇中一度はあくびをするというルールも作りました。

渋谷のユーロスペースでの上映へのこだわりをお教え ください。

昔『ゆきゆきて、神軍』という映画を観に行ってからユーロス ペースがすごく好きになって、この映画は絶対ユーロスペースでや りたいと最初から希望していました。ユーロスペースは作品選びに こだわる映画館なので、はじめて監督した長編映画を上映していた だけることになって、本当に心から嬉しいです。

読者にメッセージをお願いします。

恋人たちのような「愛」を表現するのではなく、「一瞬の愛」を 表現してみました。しかし、現実的には一瞬の想いで突き進んで いってもいいのか? 矛盾していますが、それについて考える機会 になればと思います。 本作では、音にすごくこだわっていまして、冨田和彦さんという (『万引き家族』『怪物』などの)日本で5本の指に入る方にナレー ションやアフレコの録音をお願いしました。ぜひ映画館で美しい映 像と共にご覧いただければと思います。

Special Project

栁俊太郎、高校生の時に「MEN'S NON-NO」モデルオーディションで
グランプリ受賞。人気モデルから俳優に!

2009年、17歳の時に「第24回MEN'S NON-NO」モデ ルオーディションでグランプリを受賞してモデルデビュー し、183cmの長身と端正なルックスで注目を集めた栁俊 太郎さん。パリコレやミラノコレクションにも参加。201 2年に俳優デビュー。映画「チェリーボーイズ」(西海謙一 郎監督)、「ヒル」(WOWOW)、「アトムの童」(TBS 系)、「今際の国のアリス」(Netflix)、「ゾン100~ゾンビ になるまでにしたい100のこと~」(Netflix)など多くの話題 作に出演。2013年に撮影された主演映画「僕の名前はル シアン」(大山千賀子監督)が9月29日(金)から渋谷 ユーロスペースで公開される栁俊太郎さんにインタビュー。

 

身長が伸びすぎてサッカー選手になる夢を断念

宮城県仙台市で生まれ育った栁さんは、小さい頃から運動神 経が良く、小中学校の時にはサッカー、高校ではバレーボー ル部に所属していたという。
「姉が二人いる末っ子長男で、家族の中では明るいんですけ ど、外に行くとすごく大人しくなるような子でした。
小さい時からサッカーとか水泳などスポーツやピアノもやっ たり...習い事は結構やっていたかもしれないです」

――将来はサッカー選手になりたいと思ったりしていたので すか?
「小さい頃は、将来的にサッカーのプロ選手になりたいと 思っていましたけど、中学でサッカーは諦めました。
『サッカー選手は無理だな』ってなったきっかけが、急に成 長期が来て1年で身長が10何センチも伸びたんですよ。そうす ると目線が変わるじゃないですか。足元から10何センチも目 線が上になると全然違って、やっぱり下手になるんです。
そこで『俺はもうダメだな』って思って。もっと粘り強く やっていれば、多分慣れていったのでしょうけど、そこで、 『いや、もう無理だな』ってなっちゃったんですよね」

――ご両親は何かおっしゃっていました?
「多分家族が一番プロになれるわけがないだろうと思ってい たので、そこは別に何もなく、やりたいことをやりなさいと いう感じでした」

――高校ではバレーボールというのは?
「サッカーをやるつもりでその高校に入ったんですけど、担 任の先生がバレー部の顧問で、『お前は身長もあるし、バ レー部の練習に1回来てみろよ』って言われて、『じゃあ遊 びで行ってみます』みたいな感じで行ってみたんです。
その時は、まだサッカー部に入る気持ちだったんですけど、 そのバレー部が全国大会に行くようなところでめちゃくちゃ 強かったんですよ。別にサッカー熱もそこまでないし、何で もいいから全国大会に行きたいと思って(笑)。全国大会に行 けそうだということで、そのまま入ったという感じです」

――全国大会には行けたのですか?
「それが(宮城県大会の)決勝で負けて行けなかったんで す。しかもその大会の前に俺は左足を複雑骨折して出られな かったんです。試合の時には松葉杖で。だから、本当にやり きれなくて」

 

姉がオーディションに応募「モデルの仕事が何かもわかっていなかった」

2009年、17歳の時に「第24回MEN'S NON-NO」モデ ルオーディションでグランプリを受賞。仙台の高校に通いな がらモデルの仕事を始めることに。

――オーディションに応募するきっかけは?
「本当によくありそうな話なんですけど、姉と姉の友だちが 「MEN'S NON-NO」が好きで、遊びで写真を撮って応募した のがきっかけですね。俺は正直、その時はモデルが何かもわ かってなかったんです。『そんなの地方のガキが受かるわけ がないじゃん』って(笑)」

――オーディションはどんな感じだったのですか
「最初に『書類審査に受かりました』って連絡が来て、その 時点で俺的には、『マジ?書類審査に受かったんだけど、ど うする?』みたいな感じでした。
当時は「MEN'S NON-NO」は外国人モデルとハーフモデルが すごく多い時代で、日本人のモデルはそんなにいなかったん ですよね。最終審査でオーディション会場に行ったら、ハー フとか外国人ばかりで、『ああ、俺はもう終わった』と思っ て(笑)。
ピアスをいっぱいつけている外国人とかが多くて、日本人は 2、3人ぐらいしかいなかったんですよね。俺は当時高校生で 一番若かったので『終わったわ、大人ばかりだし、ちょっと 無理だ』と思って仙台に帰ったんですけど、それから数カ月 後に電話がかかってきて『受かりました』って言われて。本 当に頭が真っ白になりました(笑)」

――それからすぐにモデルとしての活動が始まったのですか
「そうです。受かりましたという電話で、1回目の撮影はこの 日ですと言われて。その時はまだ高校生だったので、仙台か ら毎週東京に通うという感じでした」

――モデルの仕事を始めた時はいかがでした?
「東京も全然わからなかったですし、本当に何もかもわから ない状況で撮影に行っていました。でも、当時出会うクリエ イターの人とか、モデルの先輩とか、みんなすごく優しくて いろいろお世話をしてくれて、めちゃくちゃ楽しかったで す」

――その時は、俳優になろうという意識は?
「なかったです。その時はまだ将来のことを聞かれても、特 には考えていなかったんですけど、パリコレに行き始めてか ら変わっていきました。
パリコレでランウェイを歩いているモデルとかは、すごく若 くして家族を養わなきゃいけない状況の人が結構多かったん です。いろんな国から来ているモデルが結構多くて、その人 たちは家族を養うために学校にも行かずに仕事をしていると 言っていて。
モデルの次に何をやるのか考えて、バイト感覚でモデルをや りながら次のステップに向かって頑張っているのに、俺は何 も考えてないなあって。
でも、映画が好きだったから好きなことはあるし、そっちに 行けばいいのかなって思いながら先輩の話とかを聞いて、役 者をやってみようと思うようになりました」

 

モデルから俳優に転身のきっかけは浅野忠信さん

2012年、栁さんは、映画『ヴァージン「ふかくこの性を 愛すべし」』で俳優デビュー。俳優として活動することに なったきっかけは、浅野忠信さんだったという。
「当時、いろんな映画を観ている中で、俺が好きな映画に出 ていた浅野忠信さんがすごくかっこいいなと思っていて。 ちょうど『MEN'S NON-NO』の撮影で、浅野さんがスタイリ ングして、俺がモデルをするという企画があって、そこで初 めて浅野さんに会うことができたんです。
浅野さんは、当時ロン毛で、真っ赤な靴に真っ赤なジーパン に真っ赤なパーカーを着て事務所の階段から降りてきたんで すけど、『うわーっ、カッコいい!』ってそこで衝撃を受け て(笑)。そこで『役者になりたいんですよね、俺』という話を して...という流れで役者になりました」

――すぐに映画に出演されることになって
「そうですね。『MEN'S NON-NO』で表には出ていたので、 そこで見て呼んでいただくことがあったりして」

――実際に映画に出てみて、いかがでした?
「何かもっとできるはずだったという悔しさがずっと残って いましたし、今でもそうなんですけど、『こんなにできない ものなのか』って思いました。最初は、完成した作品を観て もそうだし、現場でいろんな役者の人と芝居をしても、 『俺ってこんなにできないんだ』って常に思ってしまってい ましたね」

――お芝居のダメ出しとかもされました?
「めちゃくちゃされました。『モデルじゃないんだから~』 みたいなことを言われたこともあったし。でも、当時の俺は 結構『モデルだ』という自意識が強かったんですよ。
役者をやりたいとは言いましたけど、『モデルの俺を見て呼 んでくれたんじゃん』みたいなガキっぽい気持ちもあって、 変に歯向かっちゃっていた時期もあって。素直になればいい ところをカッコつけちゃっていたところもありましたね」

――パリコレに12回も出てミラノコレクションにもという と、モデルさんとしてトップクラスですしね
「何かやっぱりそっちですごい自信をつけていた時期だった ので。でも、俺がモデルでパリコレに出たことって、映画業 界、日本の芸能界からしたら別に興味ないことというか、関 係ないことなんですよね。役者としては1年生だから、そこで 変に俺が強がるのは、今となって考えてみたら間違いなんで すけど、当時は何か変なプライドがありましたね。
今もちょこちょこモデルはやっていますけど、当時はやっぱ りモデルが本業という感じだったので、役者が本業だと意識 し始めたのは本当にここ数年です。4,5年ぐらい前から、 自分は役者なんだと意識するように切り替わって、『今まで 俺は生半可にやっていたなあ』って思いました」
2018年、栁さんは映画「チェリーボーイズ」に出演。林 遣都さん、前野朋哉さんと共に、それぞれ仕事も恋愛も思う ようにいかないまま25歳になった童貞3人組のビーチク(吉 村達也)を演じた。そして3人は、一念発起し、情けない自 分を変えるべく、とんでない脱童貞作戦を思いつく...。

――情けないユニークな役にも挑戦されていて、チャレンジ 精神旺盛な方だなと
「そういう意味では、多分そこまで考えてなかったから、わ りと何でもやっちゃっていたというか。チャレンジという意 識よりも、面白いからやるみたいな、もっと肩に力が入って ない感じで選んでいたからかもしれないです」

――全くモテず、気が弱くて情けないビーチク君、ユニーク なキャラでしたが、演じてみていかがでした?
「何かすごい青春でしたね。ああいう25歳で女性の経験もな く...という役が自分にオファーが来ることってなかなかない と思うんですけど、不思議なチーム感があって面白かったで す」

――犯罪を企ててしまうとんでもない3人ですけど、どこか憎めない3人組でしたね
「そうですね。そのキャラクター設定が、あの作品の面白い ところというか、シュールで面白いなあって(笑)。芝居をや る面白さみたいなのは、あの作品あたりから感じていまし た。
そういう役をやるようになってから考えることもやっぱり増 えて、考えることが苦痛じゃなくなってきたのかなっていう 感じはします」


2019年には、映画「猿楽町で会いましょう」(児山隆監 督)に出演。この映画は、渋谷の猿楽町を舞台に、純朴そう だが実は嘘だらけの読者モデルのユカと、鳴かず飛ばずの新 米カメラマン・小山田の恋愛を描いたもの。栁さんは、ユカ の元カレのインテリアデザイナー・北村良平を演じた。
「撮影時は、『栁くん、そのまんまでいいよ』って言われる ことが多かったんですけど、『そのまんまじゃ俺できねえん だよな』って思って。『いや、そのまんまの俺はこうじゃな いので』ということで、監督と色々話し合った覚えはありま す」

――ヒロインのユカは嘘ばかりで、同性でもイラッとくるところがありました
「でも、モテるんでしょうね。それで結局振り回されちゃう というか(笑)」

――小山田と付き合い始めてもユカは良平くんのことがずっと好きで関係を持ってしまう
「でも、あれは小山田にも悪いところが多いので、そこは心 を鬼にしてやっていた記憶があります」

――出来上がった作品をご覧になっていかがでした?
「俺はめちゃくちゃ面白いなって思いました。現代の若い女 の子の、ちょっとわかりやすいくくりで言うと、『メンヘ ラ』と呼ばれる子たちをうまく描いているなあと。
若い人だけじゃなく、多分年上の方が観ても、ああいう時期 があったなとか思っていただけるんじゃないかなって。若い 時独特のプライドもあって嘘をついてしまうことって誰しも あると思うんですけど、そういうところがうまく描かれてい る作品だと思いました」

2020年には世界190カ国に配信された「今際の国のア リス」(Netflix)に出演。スキンヘッドで顔面に大きなタ トゥーを施した"ラスボス"を演じて話題に。2022年には 「ヒル」(WOWOW)でこれまでにないほどの悪役に挑戦。 過去の痛みを感じさせる繊細な演技が印象的だった。次回は 撮影エピソード&裏話も紹介。(津島令子)

9/29 Talk show report

「僕の名前はルシアン」昨日 初日を迎えました。

9月29日「僕の名前はルシアン」初日を迎えることができました。大勢のお客さまが来てくださり盛況に終えることができました。来て下さった皆さま、ありがとうございました。映画も大変好評で連日来てくださる方もいらっしゃいます。

本日のゲストは俳優の大島葉子さんです。また、楽しいトークセッション行いますね!

10/1 Talk show report

10月1日トークショーに作詞家の売野雅勇さんが決定!!



10/3 Talk show report

昨日のゲストは写真家の真下信友さんでした

真下さんとは本当に長いお付き合いなんですが、ちゃんと話したことはあまりなくてステージでいろいろとお伺いできてうれしかったです。友達はいいね!やっぱり!

10/5 Talk show report

本日のゲストは手塚眞さんでした。日本や世界の映画業界のお話をたくさんしてくださいました。

本日のゲストは手塚眞さんでした。日本や世界の映画業界のお話をたくさんしてくださいました。明日は俳優のウダタカキさんです。

15分の予定が28分に延長してしまいました。観客の皆さんも映画を大変気に入って下さって、サイン会やフォトセッションを行いました。

とても楽しいひと時でした。

10/7 Talk show report

今日のゲストは四方義朗 ファッションディレクターです

本日のゲストは四方義朗さんです。本作品のファッションについて色々とお話を伺いました。

YouTube にアップしていますのでよろしければご覧ください。

10/8 Talk show report

僕の名前はルシアン トークショー

昨日のゲストは

ドン小西さん、高見恭子さんでした。

10/9 Talk show report

#僕の名前はルシアン、

今日のゲストは菜葉菜ちゃんです。